Life as Kamino Rui

MtFの私「神野留衣」と、私の現実世界での姿「僕」の二人の日常生活

前例のないことをやりとげること

昨日病院に行ってきました。

それでまあ、いろいろ話していたのですが、結局それだけ。
当然ですけどね…だって、まだ二回目ですし。

ちなみに、驚くべきことに私を診てくれるその先生は、私が今通っている高校の卒業生なんです。私の担任の先生も知っていたりと、あまりにも近すぎる存在。

それはさておき、しばらく前に学校の先生と話した時に、女子として学校に通うことは「難しい」と言われたということを病院の先生に話したところ、

「あの学校は前例がないだろうからね…。」

というお答え。

たしかに前例はなさそうだ…でも、前例がなきゃダメなのかな…。

診察が終わって、帰りの電車の中、本を読む気にもなれず、窓に映った僕の姿を見て、もはや目を閉じているしかありませんでした。
本当は泣きそうだったんですけどね。

で、家に帰ってきて、夕食も食べずに寝ました。何も考えないように、寝ました。
目が覚めたら、午前三時。

そんな感じでした。

 

そうして、もうどうすればいいのかわからなくなって、友達にメールしました。
すると、こんな返信が(ほんの一部だけ引用)。

「何事も、前例がなくて、初めてやる人が一番偉いのよ。」
「今の世で認められないからってたじたじするなら、今の世を変えれば良いと思うけど。」

読んで、はっとしました。

今までずっと、そう考えて、前例がないことを作るつもりできたのに、どうして私は今になってくよくよしているのかな、と。

諦めて働きかけるのをやめれば、当然何も変わらない。
でも、熱心に伝え続ければ、何かが変わるかもしれない。

自分が通っている学校は、その働きかけに応じてくれるはず。
人間として、私を認めてくれるだけの精神を持った人々の集まっている場所のはず。

たとえそれが今の社会では受け入れがたいことであったとしても。

私はあきらめない。

 

 

…そこまでは良いのです。
それなら頑張れる気がする。
だけど…母親にはどうすればいいのだろう。
母親は、今私の身の回りにいる人々の中で、もっとも私を受け入れられない人だと思う。
それは、母親が今まで社会の型にはまった、そういうキレイゴトの世界に生きてきた、ある意味での「エリート」だから。
だから、私を受け入れられないんじゃない?と友達の一人が言っていた。
当然、病気のせいで苦しいということもあるだろうけれど。
でも、それにしては私に対する接し方は、明らかに受け入れられないということを示している気がする。

高校の間に変わるためには、どうしても母親の協力を得なきゃいけない。
だけど、それを得られないのでは、たとえ学校を説得したとしても、変わることができない。
母親を無視すればいいのかもしれないけれど、そんなことはできない。
一応人として、相手が納得したうえで何かしなきゃいけないと私は思っているから。

母親自身は、受け入れようと考えてくれているように感じる。
でも、今の時点では、母親はむしろ敵だ。

本当は、病気の母親に対してもっとやさしくしたい。
だけど、だって、私のことを否定するのならば、それは私なんていらないということなんじゃないの?
それが負の連鎖を生みだしていることも、わかってはいるのだけれど。

そう…母親がご飯を用意してくれなかったり。
自分で作れって?わかってるよ、つくりゃいいんでしょ。
でもそれって、母親の存在を否定してることになるんじゃないの?
母親なんかいなくたって生きていけるって言っていることと同じような気がする。

実際、母親にそう言われたことがある。

母親と喧嘩して、自分でご飯を用意していたら、

「あんたは私なんかいなくたって生きてけるんでしょ。自分のことしか考えないで自分勝手にやるなら、出てって。」

自分勝手はどっちだよ…という話だけど。

あーあ。嫌だ。母親さえ…。
最後に立ちはだかるのは、最も近いはずの存在だったんだ…と思う。

 

でも、とりあえず。

学校に働きかけること。

それが私の今の目標。

それは、学校の先生だけじゃない。

他の生徒にも。少しずつ。

きっとみんな、わかってくれる。

わかってくれなくてもいい。認めてくれれば。

 

おやすみなさい。