Life as Kamino Rui

MtFの私「神野留衣」と、私の現実世界での姿「僕」の二人の日常生活

髪を切ってみた…しかも自分で

もはや数日空くのがデフォルトになってしまいましたね…。

実は引っ越しをした、神野留衣です。
とはいっても、同じマンションの中という、とてもマイナーで小規模な引っ越しだったのですが。

それはさておき、タイトルの通り、髪を切ってみました。数日前のことです。

実は、もうかなり長い間髪を切っていなくて、前髪が鼻の先端を覆うという、驚きの長さまで伸ばしていたのです。
母親にも数カ月前から、
「美容院に行け」
と言われていたのですが、自分は行きたくない…わけじゃないのですが、行きたくないのです。
なぜなら、行けばほぼ確実に、男子の髪型にされてしまうから。

母親も少しは考えているようで、伸ばしたいなら伸ばしてもいい、とは言ってくれています。それに、最近はあまり、髪を切れと言わないようにしているみたいです。
しかし、それでもたとえ
「長くしたいのであまり切らないでください」
と言ったとしても、それはあくまでも男子の髪型において、伸ばすという意味になってしまうと思うのです。

…えっ?伸ばせば男女関係ないでしょう?
と思われるかもしれませんが、私が周囲の人々を観察した結果、次のようなことがわかりました。
男子の髪型は、基本的に、外側の髪が短くなるように切られている。
しかし、女子の髪型は、すべての髪がほとんど同じ位置まである。

言葉で説明するのは少し難しいので、もし機会があったら、周囲の人の髪型を観察してみると、言っている意味がわかると思います。

そんなことはさておき、とにかく、私にはまだ、そんな、女子の髪型にしてください、なんてことは怖くて言えないので(しかもその美容院は、私の母親の友達、つまりは私の中学校の同級生の親、しかもその同級生は男子、に紹介された所だから、なおさら言えない)、頑なに行くのを拒んできたわけです。

しかし、さすがの私も、
「前髪で前が見えない」
状況には疲弊してきました(そう、まさか駄洒落になっているとは気付かず…)。
朝、通学の電車の中で本を読む際に、少し動くだけで前髪が下りてくる、授業中にも同じことが…。

ということで、切ってみました。はさみで。お風呂で。
切り終わった後、排水溝の網に黒い集合体ができたのは言うまでもありません。
しかし、結果はそれなりに良好でした。

まず、前が見やすくなりました。
髪をはらう必要がないというのは、素晴らしいことですね。男子がうらやましい(苦笑)。
普通なら、こういう時には髪留めやヘアピンを使うと思うのですが、できないので…。

そして、もう一つ思いもしなかった成果もありました。
それは、少し、女の子っぽく見える、ということです。

学校で、何人かの同級生に、そのようなことを言われました。
正直、少し嬉しい。

でも、これってなんだろう、からかわれているのかな、と少し深読みをする自分もいたりします。

まあ、でも、たまには良い方向に考えなきゃ。

 

…話は飛びますが。

いや、やっぱり飛びたくない。

最近、私は考えないようにしてる。

考えると、頭が痛くなるから。

でも考えてしまう。

ルールだもんね…しょうがないよね…でもいやだ。

でも、それが嫌であると言えない自分。

言ったって意味がないと考える自分。

いや、嫌なんかじゃない、と考える自分。

でも本当は、こんなの間違ってる、って思う。

本当って、なに?

現実?げんじつって、なに?

現実なんて、所詮は観察者の主観によって初めて一意に定まるもの。

誰もが持つ正解なんてない。

なのになぜ人は社会という一つの集団を作ってきたのだろう。

すべてが一つになってしまった時、それはヒトでなくなるということを意味していると分かっているはずなのに。

でも、私はその社会のルールに依っている、性別という概念に対して違和感を持っている。

そんな悩みは、自分というものには関係ないはずなのに。

なんで一人でいても、こんなに苦しいのかな。

なんで私は変わりたいのかな。

それは、女子でいる自分があたりまえであると感じているのに、今の自分は男子でいるから。

あたりまえって何?

答えの出ない質問の繰り返し。

もう嫌だ…。

 

学校でみんなといると、自分だけが何も成長できていないような気がする。
その原因を考えるとき、いつもこのことが理由に挙げられる。

でも、それって逃げているだけなのかな。

本当に、変われたら、成長できるのかな。

そんな保証、どこにもないのに。

 

そんなこと、全部抜きにして、とにかく私は、私になりたい。

でもそれを理解してくれる人、理解できる人なんて、いない。

いない…いない。

いても…わからない。

きっとそれは、私と同じことを考えている人だけだから。

 

おやすみなさい。